最近、我が家では夜な夜な愛猫『しまたろう』の争奪戦が勃発します。
夜、薄暗い部屋でベッドにうつ伏せになり、毛布をかぶって(このとき余分な毛布は体の下に巻き込むのがコツです。)じっとしていると、わりと期待通りにしまたろうがやって来て背中の上に乗ってきます。そして長い時は15分以上もそこで静かにフミフミと足踏みを始めるのですが、これが気持ちいいのなんのって、フミフミがツボにはいったりするとまさしく極楽、至福の時なのです。最近ではこの熱烈なフミフミへのリクエストに対し、あこぎな娘は一回¥1000などという法外な料金を請求(しまたろうは娘の誕生日プレゼントにもらってきた猫です)してくる始末です。この行動はせいぜい一夜に一回のみおこなわれる儀式ですので、少ないチャンスを巡って家内と私の間で争奪戦が生じてしまうのです。
この毛布をフミフミする行動はしまたろうに限らずけっこうよく見られる猫の習性で、仔猫が母親のおっぱいを揉んでミルクの出を良くするための行為の名残という説が有力です。でもまあ私たち夫婦にはそんなことはどうでもよくて、今夜もしまたろうを奪い合うための謀略が張り巡らされるのでした。